津山支所座談会

津山支所座談会

(1)津山支所開設の経緯を教えて下さい。
(2)津山支所の概要を教えて下さい。
(3)津山支所における後見事件の取扱い状況を説明してください。
(4)NPO法人ろびんや行政機関との協働関係を教えて下さい。
(5)津山支所が求める人材とは,どんな人ですか?

<(1) 津山支所開設の経緯を教えて下さい。>

PT:簡単に自己紹介してください。

高木(以下,「T」):弁護士の高木です。40歳,男性,弁護士歴10年ちょっと。55期です。津山市に住んでいますが,笠岡市出身です。

PT:もう少し,趣味とかも。

T:えぇ,,,趣味は,映画館に通うこと,ライブハウスに通うことと,写真を撮ったり見たりすることです。

PT:では,席順的に木島さん。

(木島(以下,「K」):木島です。62期です。趣味は山に登ることで,津山に住んで今年で7年目です。

PT:最後に,中村さん。

(中村(以下,「N」):社会福祉士の中村です。鹿児島県鹿屋市出身で,津山に住んで1年数か月です。趣味は多趣味で,スポーツ見ること,すること,後は海を見ること。

PT:津山支所開設の経緯を,簡単じゃなくて,じっくりと(笑)

T:いや,簡単です(笑)平成19年4月から被疑者国選対象事件が大幅に拡大されることになったので,平成18年度岡山弁護士会執行部より,県北での被疑者国選対象事件の対応に万全を期したいという理由で,支所を開設してくれないか,との打診がありました。当事務所内部で検討して,支所を開設する運びとなりました。

PT:そのころ,高木先生はどこで執務されていましたか?

T:パブリックに来て1年目で,本部で仕事をしていました。

PT:支所開設にあたり,支所長として赴任してくれ,という話になったんですかね?

T:はい,誰も他に手を挙げる人がいらっしゃらなかったので。

PT:津山とは縁があったのでしょうか?

T:全くございませんでした(笑)

<(2) 津山支所の概要を教えて下さい。>

PT:では,次に行きます。津山支所の概要というか,まぁ,特徴を教えてください。これは,木島さんに説明していただいて,それぞれ補足していただく感じにします。

K:特徴,,,そうですね。メンバーがみんな若くて,活きがいいところですかね(笑)事件の種類が多様なので,いろんな事件を経験することができます。また,後見については。。。

PT:後見については,中村さんに聞くので!

T:弁護士4名,社会福祉士1名,一般事務が5名,パート3名だから,事務局が8名いて,総勢が13名になりますね。

PT:まず,弁護士が4名いるということで,これは津山地域,県北地域では多いんでしょうか?

T:他の事務所は,弁護士1名か2名で行っていますね。

PT:どうして,4名もいるのでしょうか?

T:もともと過疎地派遣を任務としていましたので,弁護士の出入りを前提とした人員配置体制にしなければならなかったことがあります。したがって,ある程度の人数は必要とされていました。その上,後見事件の受任が増えてきたので,後見事件を充実させるため,人員が必要になってきたということがあります。

PT:事務局8名体勢も多いのですが,なぜですか?

T:後見事件専従の事務局が2名いて,さらに社会福祉士がいて,という部分が他の事務所にない特徴だと思います。少なくともこの3名分が,他の事務所が対応していない特徴的な事務を行う上で必要という説明になりますかね。

PT:中村さんから,津山支所はどんなところ?

N:他の事務所を知らないので・・・

PT:以前の仕事との比較でということでも構いませんが。

N:みなさん,フットワークが軽いなぁという印象はあります。概要じゃないけど(笑)
T:特徴じゃないよね(笑)

<(3)津山支所における後見事件の取扱い状況を説明してください。>

PT:じゃあ次に行きますけれども,津山支所における成年後見事件の取扱い状況というのは,どうでしょう?中村さんに。

N:平成28年4月1日現在で,131件あります。申立てもまだあるので,5月はちょっと増えるかなぁと。件数的には。
K:すごいですね。

PT:後見事件の進め方として,津山支所ならではの工夫ってありますかね?

N:まぁ,社会福祉士は外に出ていることが多いので,事務の部分は事務局にお願いしている部分が多くあります。そこをしっかり事務局にお願いできているので,自由に訪問に出られている部分は多いと思います。

PT:社会福祉士の視点からすると,後見専従の事務局が多いので,比較的訪問等の時間の自由度が高まっているということなんですかね?

N:はい,そうです。あとは,緊急の連絡に対する対応もしやすくなっているのかなと思っています。

PT:先ほどのフットワークが軽くなるということの要因でもあるということですかね。

N:そうですね。

PT:はい。弁護士の視点からだと,どう思われますか?

K:そうですね。多くの弁護士がしているのは,身上監護がそこまでハードではない成年後見事件の割合が多いのではないかと推測しますが,当事務所の場合は,社会福祉士をはじめ,後見専従の事務局がいることによって,そういった身上監護でも大変な事件でも受任することができる,というのが当事務所の成年後見事件の特徴というか,おもしろいところなのかなぁとは思います。

PT:この事務所にいると,身上監護が大変な事件というのをよく耳にするのですが,具体的には,どのような部分が大変な事件のことを指すのですかね?大変さにつながるのは?

(沈黙・・・)
N:あんまりそんなことを考えてないです(笑)大変だと思っていない(笑)

PT:中村さんは大変だと思っていないのかもしれないけど(笑),まぁ,一般的にね(笑)弁護士としてはどうですか?

T:いやぁ,身上監護に手がかかる事件は,すごくたのしいと思っているんですけど(笑),単純にわかりやすくいうと,時間がかかるということ。それが評価基準としてはわかりやすいんじゃないかなぁと思います。

PT:う~ん,電話が頻繁にかかってくる人とか,今日緊急でお金が必要だと相談してくる人とか,そういった方の対応が時間がかかるということで多いんですかね(笑)この事務所はそうした事件の比率が他の事務所に比較して多いんでしょうか?

T:本部がどうかは知らないけど,,,津山は多くないんじゃない,かなぁ?
K:いや,わかんないですよ(笑)

PT:そこは,多いと答えていただければいいかと(笑)

T:はい,他の事務所に比べれば多いのではないかと,感覚的には思います!
N:電話はよく来ます。

PT:電話の対応っていうのは,普段はどういう対応体制にしていますか?

N:担当事務が受けて,話をじっくり聞いて,という感じです。

PT:事務局の対応で受けて,報告を受けて進めることが多いんですか?

K:自分でも対応をすることも多いですよ。

PT:事務局対応に限らず,弁護士も社会福祉士も,直接に電話対応することも多いということですね。
PT:他に特徴的なことは,ありますかね?

T:この事務所の弁護士は,高齢者や障害者の問題に自ら関心がある人ばかりなので,様々な市町村の高齢者や障害者の虐待防止アドバイザーをしていて,それぞれの市町村のハードケース等についてのアドバイスをしたり,社会福祉士や精神保健福祉士と日常的に関わっているので,弁護士でありながら,対人援助技術は非常に高いと思っています。それは,日々そうした方の対応をしている事務員さんも,他の事務所に比べれば,対人援助技術に長けていると思っています。

PT:後見事件の受任件数が多いがために,様々なタイプの人と接する機会が多くなることによってもたらされていることだと思います。具体的には,どの地域の虐待防止アドバイザーをしていますか?

K:津山市,真庭市,鏡野町の少なくとも3か所は,この津山支所の弁護士が担当しています。

<(4) NPO法人ろびんや行政機関との協働関係を教えて下さい。>

PT:NPO法人ろびんと行政機関との関わり方を教えてください。

T:津山市こども課の相談員と一緒に「女性と子どもサポート相談」をボランタリーにやっています。あとは,津山市等の各地の社会福祉協議会が開催している高齢者や障害者に関する情報交換会に積極的に各地で参加したり,社協の法人後見の運営委員会委員に就任するなどしており,社協との関わりは深いのではないかと。津山市社会福祉協議会の第5次地域福祉活動計画策定委員会の委員にも入れていただきました。

PT:他にはありますか。

T:私個人としては,久しぶりに児童相談所のスーパーバイザーをさせていただいたり,未成年後見の後見人をさせていただいております。当然ながら,後見事件自体でも,行政機関や社協とは密接に関わりながら仕事を進めていますので,仕事に関する部分でもボランタリーな部分でも密接にかかわりをもってやっている感じです。この人ならこういう風に考えてくれるんじゃないかな,というのが分かるくらいの距離感でやらせてもらっている感じです。こうしたつながりがあることから,具体的な事件の紹介を受けて,受任につながっていることも多いです。

PT:NPO法人等との関わりについても,おしえてください。

K:NPO法人ろびんは,家庭内暴力から逃げてきた女性や子どもの支援をしたり,支援に至らなくても相談に乗ったり,自立に向けた支援をする法人です。男性も対象にしていて,実際に男性の支援をした実績もあります。当事務所が事務局機能を担っていて,他の関連団体と協力しながら運営しています。
T:シェルターの家賃も,当事務所が負担しています(笑)

PT:ろびんは,シェルター機能を中核にしていると思いますが,どのような体制で逃げてこられた方の支援等の運営しているのでしょうか?

K:当事務所のスタッフや関係機関と手分けして対応しています(苦笑)

PT:関係機関とは?

T:一緒にやってくれる仲間たち(笑)ちょっと名前出していいのかわからないのですが,パブリックだけでやっているのではなく,手分けしてやっています。

PT:他に協働しているNPO法人等は,ありますかね?

T:岡山ネット懇のような権利擁護をやっている団体が主催する相談会には,必ず相談担当として出席するようにしています。NPO法人岡山未成年後見支援センターえがおの理事も務めさせていただいています。
K:私は,今年からNPO法人おかやまUFEの理事を務めさせていただいています。

PT:教育機関とかはないでしょうか?

T:私は,美作大学がやっている里親支援サポーターという任意の団体の会議に定期的に出席していますね。個人的に,「だっぴ」という団体に協賛しています。
K:「たんぽぽネット」という福祉施設関係者や美作大学の先生や学生さんがやっている任意団体があって,定期的に勉強会に参加しており,困ったことがあるとお互いに相談しあえるような良い関係が作れています。

PT:生活困窮者支援は,どうですか?

T:津山市の自立支援センターの方とは,色んなところでおめにかかっており互いに相談しやすいです。
K:生活保護支援中国ネットワーク(通称:生保ネット)については,相談担当として参加しています。あとは,NPO法人未来へが主催する会議にも出席しており,具体的なケースについての情報共有を行っています。

PT:未成年後見とかは?

T:あぁ,津山支所の後見業務の特徴ですが,未成年後見が多いです。私だけで,9名を担当しています。成年後見と異なるのは,支援者の属性が異なるので,児童養護施設であったり,児童相談所や市役所の保健師さんといった方になってくるので,児童関係の事件をやっていると領域が広がります。
N:社会福祉士としては,高齢者だったら高齢者だけとか,児童だったら児童だけという関わりになってしまうのが通例なので,幅広くかかわれるということはすごく魅力的なことだと思っています。限定的な関わりだと,そのあとが気になっていたりするのですが,継続的に関われるので,良いのかなぁと思います。

<(5) 津山支所が求める人材とは,どんな人ですか?>

PT:最後に,どういう人がこの津山支所に合うのか,ということですが・・・

K:フットワークの軽い人(笑)
T:やさしい人?
K:そうですね。怖い人はちょっと。
T:自分の弱さを人とシェアできる人。伝わる?

PT:難しいです。

T:メンタルヘルスの意味もあるだけど,関わっている人がパワーが落ちている方々なので,その人たちの弱さを支える強さが必要です。その強さを維持するためには,自分の弱さを誰かとシェアできる能力が必要だと思っていて,自分だけで「強い,強い,頑張らなくっちゃいけない。」だけではなくて,自分の弱さも誰かとシェアしつつ,他者の弱さをも支える能力が必要なんじゃないかなと,ということです。

PT:それは弁護士に必要な能力という意味で,ですか?

T:弁護士,社会福祉士,事務局に関係なく。

PT:中村さんのご意見は?

N:う~ん,そうですねぇ,抱えすぎない人。自分の業務という枠にはめるのではなく,自分が詰まったら,誰かに相談することができる人。

PT:同僚とわかちあえる能力ですかね?

T:依頼者に対しては,相談する力をエンパワーメントしようとしている職業なのだから,そういう人たちは,自分でも実践しようとしなければならないんじゃないかと。
・・・えっ,違う!?
一同:(笑)
N:いや,すごくまとめていただいたなぁ,と思って(笑)
K:すごいですね(笑)

PT:そう?じゃあ,今の部分をわかりやすく,木島さん。

K:(沈黙)要するに,中村さんがおっしゃったとおりですね(笑)

PT:まとめになるかわからないですが,津山支所は,とにかく対象が幅広いのが特徴ですかね。人員は13名で多いですが,さらに人が足りてない状況にありますか?

T:それはないと思っています。うちの事務所が肥大していくよりは,外で一緒にやってくれる人が増えた方が,地域全体は上がっていきますよね。

PT:はい。う~ん,なんか締りが悪いなぁ。では,この支所ならではの活動ってありますかね?

K:津山支所に限らず,当事務所はですが,自由に活動できる幅が広いですね。

PT:それが締めでいいですかね(笑)では,ぴったり30分ですので,終わりましょう。

以上


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